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  • 2024.10.7
  • 投資関連

リジェネフロ株式会社への追加投資について

 京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美 公)を無限責任組合員とする「イノベーション京都2016投資事業有限責任組合」(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、リジェネフロ株式会社(本社:京都市左京区、代表取締役:森中紹文)への追加投資を実行しました。

 リジェネフロは、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)増殖分化機構研究部門の長船健二教授の研究成果を基に、2019年9月に設立されたベンチャー企業です。長船教授は胎生期の腎前駆細胞の一種であるネフロン前駆細胞の存在を世界で初めて発見したのを皮切りに、iPS細胞からネフロン前駆細胞を高効率に作製する技術の確立などに成功してきました。

 リジェネフロはこれらの研究成果を活用し、主に2つの治療薬候補の開発を進めています。1つ目は、遺伝性の難治性腎臓病である常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)治療薬候補のRN-014です。RN-014は長船研究室が発明した疾患モデルキットにより、ADPKDに対する有効性が見いだされた化合物であり、2024年1月にフェーズ2a臨床試験を開始しました。

 もう1つは慢性腎臓病(CKD)を適応症として開発を進めているRN-032です。RN-032はiPS細胞由来の腎前駆細胞を有効成分とする細胞医薬であり、現在は非臨床試験を実施しています。社会の高齢化とともにCKDの患者さんは右肩上がりで増加していますが、治療に有効な医薬品や治療技術は腎移植を除いて現時点では存在せず、対症療法を施すしかありません。RN-032は動物実験において腎障害を改善する顕著な効果を示しています。

 開発品目が臨床段階入りするなどリジェネフロの研究開発が順調に進捗していることなどを評価し、京都iCAPは今回のシリーズBラウンドにおいて1億円の追加投資を実行しました。リジェネフロは今ラウンドで25億円の調達組成に成功しており、既存の投資家に加えて、DCIパートナーズ株式会社、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社、日本ベンチャーキャピタル株式会社、東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社などが新規で参加しています。

リジェネフロ株式会社概要
設立                     :2019年9月
事業内容              :腎臓病治療薬の開発
本社所在地          :京都市左京区
代表取締役          :森中 紹文
HP:https://www.regenephro.co.jp/

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(京都iCAP)について
 京都iCAPは、京都大学100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャーに投資することとしています。

【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町 36 番地 1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
E-mail:info@kyoto-icap.co.jp
TEL:075-753-7588

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