ご挨拶 MESSAGE
京都大学の種を社会の実りに
京都大学イノベーションキャピタル株式会社は、国立大学法人京都大学の100%出資により2014年12月に設立されたベンチャーキャピタルで、世界トップレベルの研究機関である京都大学を始めとする国立大学の高度な研究成果を活用するスタートアップ企業への投資を通じて、次世代を担う産業の創造に貢献することを使命としております。
かつて、ある基礎研究者からお聞きした発言で印象深いものがあります。「自分が心血を注いだ研究成果を活用するスタートアップ企業は今までもあったが、その多くは海外企業で、日本発のケースは非常に少ない」。近年、大学発スタートアップへの期待が高まり、日本にも大学の研究成果を活用する素晴らしいスタートアップ企業が増加してきましたが、日本の学術研究の水準・厚みに鑑みると、大学にはまだ数多くの起業シーズが存在する筈ですので、弊社は、“投資案件の発掘”のみならず “大学研究シーズを基にした起業支援”にも注力し、大学発スタートアップの創出に取り組んで参ります。
また、弊社は、2016年1月にイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(1号ファンド)を設立し、事業会社、金融機関、民間ベンチャーキャピタル等にご支援いただきながら、創業ファイナンス、大企業と連携してのカーブアウトベンチャー創出、海外スタートアップ企業への投資等に積極的に取り組んで参りました。2021年1月に設立したイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(2号ファンド)では、一定条件の下、京都大学以外の国立大学発スタートアップ企業への投資が可能となりましたので、その投資を通じて、弊社が培ってきたノウハウ等を京都大学以外の国立大学へも還元し、大学発スタートアップ全体の底上げを図っていきたいと考えております。
但し、弊社が単独でそのような活動を継続していくことは難しく、今まで以上に皆様からのご支援が必要であると強く感じており、引き続きのご指導・ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。
代表取締役社長楠美 公