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  • 2019.3.8
  • 投資関連

株式会社Luxonusへの投資について

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:室田 浩司)を無限責任組合員とするイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業である株式会社Luxonus(以下「Luxonus」)(本社:東京都港区、代表取締役:相磯貞和)に対する投資を実行いたしました。

○今回の投資の概要
Luxonusは光超音波イメージング技術(Photo Acoustic Imaging=PAI)を応用した新規撮影装置の実用化を目指すベンチャー企業です。同社は2018年12月に設立されたばかりの企業ですが、その基盤となっている研究成果は、京都大学とキヤノン株式会社との共同研究である「京大-キヤノンプロジェクト」(2006年度~2015年度に実施)及び科学技術振興機構による革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の「イノベーティブな可視化技術による新成長産業の創出」(2014年度~2018年度に実施、京都大学や慶應義塾大学が共同研究機関として参加)から創出されました。

PAIとは生体にパルス光を照射した際に発生する超音波を特殊な形状を持つセンサーで補足し、受け取ったデータをコンピュータにより画像化する技術を指します。PAIで撮影できるのは血管やリンパ管といった脈管で、既存の撮影技術である超音波、X線コンピュータ断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像(MRI)などと比較して、無被ばく、非侵襲(造影剤を使用しない)で超高解像度(0.2mm)のリアルタイム3D撮影が可能な点に特長があります。また、血流の酸素飽和度分布を測定できる点にもPAIの優位性があります。

PAI装置のプロトタイプ機はImPACTにより試作済みで、京都大学と慶應義塾大学にそれぞれ1台ずつを設置しており、両大学は乳がん、リンパ浮腫、末梢動静脈疾患、皮膚疾患などの疾患を対象にこれまでに約250症例の臨床試験を実施しています。今後Luxonusは、量産機の開発に取り組み、2021年に実験用機器として、2022年には医療機器としての発売を目指します。

京都iCAPでは、早期診断や術前診断、治療効果確認がこれまで困難だった疾患にPAI装置を導入することで各疾患の治療成績が改善される可能性に期待し、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ、株式会社日本医療機器開発機構と共にシードラウンドにおける投資を実行いたしました。

株式会社Luxonus(ルクソナス) 概要

設立 2018年12月
事業内容 光超音波技術を応用した画像撮影装置の製造・販売
本社所在地 東京都港区
代表取締役 相磯 貞和

株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ 概要

事業内容 慶應義塾大学の研究成果を活用したベンチャー企業への投資を目的としたベンチャーファンド(慶應イノベーション・イニシアティブ1号投資事業有限責任組合)を運用
本社所在地 東京都港区
代表取締役 山岸 広太郎

株式会社日本医療機器開発機構 概要

事業内容 日本のアカデミアやスタートアップ企業と連携し、医療機器製品等を事業化する国内初のインキュベーター
本社所在地 東京都中央区
代表取締役 内田 毅彦

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