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  • 2019.5.24
  • 投資関連

株式会社Kyuluxへの投資について

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:室田 浩司)を無限責任組合員とするイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業である株式会社Kyulux(以下「Kyulux」)(本社:福岡県西区、代表取締役:安達 淳治)に対する投資を実行しました。

○今回の投資の概要
Kyuluxは、九州大学の安達千波矢教授が世界で初めて開発に成功した、有機EL向け発光材料であるTADF(Thermally Activated Delayed Fluorescence:熱活性化遅延蛍光)の分子設計・合成・デバイス評価による開発、製造、販売を行うベンチャー企業です。TADFは有機ELの発光材料の中では第3世代と呼ばれ、第1世代の蛍光材料や第2世代のリン光材料の課題であった、発光効率の低さ、コスト高、稀少貴金属の使用という問題を解決する発光材料として期待されています。

さらにKyuluxでは蛍光材料の原理とTADFの原理を組み合わせた第4世代発光材料であるHF(HyperfluorescenceTM)の開発を進めています。HFは、多くの場合、発光スペクトルの広い半値幅による色純度が低いというTADFの課題を解消するとともにさらなる発光効率の改善が可能であり、次世代の有機EL発光材料として実用化が期待されています。

Kyuluxは京都大学化学研究所の梶弘典教授と共同研究を実施しており、新規TADF材料の分子設計とデバイス性能の向上に取り組んできました。京都大学と九州大学の共同研究成果の社会実装を目指して、Kyuluxへの積極的な支援を続けています。

京都iCAPは、京都大学から生まれた研究成果の実用化が見込めること、重金属フリーによる環境負荷削減がESG(環境・社会・ガバナンス)およびSDGs(持続可能な開発目標)の精神に合致することから、Kyuluxへの投資を決定しました。当社は、WRVI Capital GP III, LLC、三菱UFJキャピタル株式会社、Golden Asia Fund Ventures Ltd.、Motion Hightech Co., Ltd.、株式会社四条との協調投資において、Kyuluxが実施した総額約6.6億円の第三者割当増資のうち約1億円を引き受けました。

株式会社Kyulux 概要

設立 2015年3月
事業内容 次世代有機EL発光材料の開発・製造・販売
本社所在地 福岡県西区
代表取締役 安達 淳治

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