- 2021.7.7
- 投資関連
Symbiobe株式会社への新規投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、京都大学発ベンチャー企業のSymbiobe株式会社(本社:京都市西京区、代表取締役:後圭介)に対する新規投資を実行いたしました。
○今回の投資の概要
Symbiobe は、京都大学大学院工学研究科材料化学専攻の沼田圭司教授の研究成果である海洋性光合成細菌を用いたCO2・N2固定及びバイオマテリアル等生産技術を基に、2021年1月に設立された京都大学発ベンチャーです。また新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2021年度研究開発型スタートアップ支援事業(NEDO-STS)に採択されています。
持続可能な社会を実現する上で地球温暖化対策は喫緊の課題であり、世界各国が短中期的な温室効果ガス削減目標と将来的なカーボンニュートラルを表明して、温室効果ガス排出削減に向けた動きが加速しています。日本でも2030年度に温室効果ガスを2013年度比46%削減、2050年にカーボンニュートラルを宣言しました。一方で、温暖化対策は従来の経済的な制約の視点ではなく、グリーン成長戦略として産業構造や社会経済に変革をもたらす大きな成長の機会と位置付けられています。
これらの世界動向に対し、Symbiobeの海洋性光合成細菌はCO2とN2を吸収・固定化できるためカーボンニュートラルの実現に貢献することが期待されます。また海洋性光合成細菌は固定化したCO2とN2から生分解性バイオプラスチック等のバイオマテリアルや窒素肥料を生産できる特性も持っています。そこでバイオマテリアルや窒素肥料により自然環境の保全や食糧不足の回避への貢献も目指します。
京都iCAPはSymbiobeの海洋性光合成細菌によるCO2・N2固定及びバイオマテリアル等の生産技術の将来性を高く評価し、第三者割当増資による約3,500万円の新規投資を実行しました。今回の調達は総額約7,000万円で、京都iCAPの他にBeyond Next Ventures株式会社が運営する投資事業有限責任組合が参加しています。
Symbiobe株式会社 概要
設立 | 2021年1月 |
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事業内容 | 光合成生物を用いた温室効果ガス固定及び産業用バイオマテリアル・農業用 窒素肥料・水産養殖用飼料生産に関する研究開発及び製造・販売 |
本社所在地 | 京都市西京区 |
代表取締役 | 後 圭介(うしろ けいすけ) |