- 2023.5.31
- 投資関連
Quantum Simulation Technologies, Inc.への投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業であるQuantum Simulation Technologies, Inc.(以下「QSimulate」)(本社:米国ボストン、CEO:塩崎 亨)に対する投資を実行しました。
○今回の投資の概要
QSimulateは、塩崎CEOが東京大学及びノースウェスタン大学で行ってきた量子化学計算の研究をもとにした事業を行うため2018年に設立した米国スタートアップで、材料設計や創薬分子設計用シミュレーションソフトウェアの開発を行っています。同社ソフトウェアは、実用に耐える時間内で高精度なシミュレーション結果を得ることができる優れたユーザーインターフェースを備えていて、これまで量子化学シミュレーションを使用していなかった部署へ活用を広げることができるとユーザー企業から評価されています。
QSimulateは、同社ソフトウェアの愛用者でもある京都大学理学研究科化学専攻の倉重佑輝准教授(理論化学講座)と共に、倉重准教授がこれまでの研究で生み出してきた量子化学計算アルゴリズムの導入や、求められる性質・機能から新分子を設計するアルゴリズムの共同研究開発を行い、材料設計・創薬分子設計のトータルソリューションの構築を目指しています。
京都iCAPは、QSimulateの目指す材料設計・創薬分子設計のトータルソリューションが、日本・米国のみならずグローバルでの産業と技術革新の基盤となることを支援すべく、同社に対して50万ドルの投資を実行しました。QSimulateは今回調達した資金により、京都大学との共同研究実施及び国内顧客対応のための日本国内拠点を整備する計画です。
Quantum Simulation Technologies, Inc.概要
設立 | 2018年4月 |
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事業内容 | 量子化学シミュレーションソフトウェアの開発・サービス提供 |
本社所在地 | 米国マサチューセッツ州ボストン |
CEO | 塩崎 亨 |