- 2024.9.2
- 投資関連
レグセル株式会社への新規投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業であるレグセル株式会社(本社:京都府、代表取締役:Michael McCullar)に対する投資を実行いたしました。
今回の投資の概要
レグセルは、制御性T細胞の発見者である坂口志文 京都大学名誉教授、大阪大学名誉教授、京都大学医生物学研究所客員教授、大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授を創業研究者とし、新しいTreg細胞療法の開発を目指すスタートアップです。 レグセル株式会社が実用化を目指しているTreg細胞療法は、世界の人口の約10%が罹患している自己免疫疾患等を対象としています。
レグセルのリードパイプラインであるRegPD-101は、抗原特異的Treg療法(S/F-Epigen Treg)に分類される“自家”細胞治療です。S/F-Epigen Tregの技術を“自家”細胞治療に応用することで、未知の抗原に起因する、アンメットメディカルニーズの高い自己免疫疾患や、既知の抗原に対しても治療法が存在しない自己免疫病において、免疫系全体を抑制することなく、抗原特異的な免疫抑制が可能です。この治療法は、T細胞が認識する抗原を特定し、抗原特異的治療法を開発するという、従来のアプローチとは全く異なる手法に基づいています。また、自家細胞由来で遺伝子導入や改変を必要としないため、副作用が少なく、安全な治療法として期待されています。
京都iCAPは、レグセルが開発中のS/F-Epigen Tregが、自己免疫疾患の患者に対し、少ない投与回数で持続した有効性を示し、副作用の少ない安全な治療法として、患者負担を軽減し、QOL(生活の質)の向上に寄与する可能性があると評価しています。また、このS/F-Epigen Tregの創製には京都大学をはじめとする国立大学の研究成果が大きく寄与していることから、シリーズC2ラウンドで1.5億円の投資を決定し実行しました。
レグセル株式会社 概要
設立 :2016年1月27日
事業内容 :抗原特異的Treg療法(S/F-Epigen Treg)の開発
本社所在地:京都市北区紫竹西来栖町11番地2
代表取締役:Michael McCullar
HP:https://regcell.jp/
京都大学イノベーションキャピタル株式会社について
京都iCAPは、京都大学 100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP 2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャーに投資することとしています。
【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
TEL:075-753-7588 FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp