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  • 2024.11.18
  • 投資関連

株式会社KOALA Techへの新規投資について

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とする「イノベーション京都2021投資事業有限責任組合」(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、九州大学の研究成果を活用するベンチャー企業である株式会社KOALA Tech(本社:福岡県福岡市、代表取締役:ファティマ ベンシュイク)に対する投資を実行いたしました。

今回の投資の概要
2019年、九州大学の安達教授は、新規デバイスである有機半導体レーザーダイオード(OSLD:Organic Semiconductor Laser Diodes)の基本コンセプトを提唱し、社会実装を進めるべくKOALA Techを創業しました。

発光する素子とフィルム・ガラスを組合せ、光をミラーで反射して投影する透明ディスプレイの市場が、次世代のモビリティや情報端末向けに拡大しており、2027年には2,000億円以上、ピーク時には数兆円の売り上げが期待されています。

透明ディスプレイに使用されるAR(Augmented Reality:拡張現実)表示デバイスとしてマイクロOLED(有機ELディスプレイ)がありますが、輝度が不足しているため太陽光下にて情報表示が困難であることが課題となっています。KOALA Techが開発したOSLDは、マイクロOLEDと比べて、輝度が3倍以上と明るく晴天時でも視認できる事が特徴です。

KOALA Techは、情報表示に必要な赤色、緑色、青色の3原色について、OSLDに適した発光特性を持つ新規の有機発光材料の合成に成功し、さらに輝度を増幅させる共振器構造を組み込んだ、OSLD用の新規素子も開発しました。現在は寿命や輝度の改善を進めており、2025年末までに複数の顧客候補を獲得して、自社製品OSLDの透明ディスプレイへの採用に向けた交渉を進める予定です。

京都iCAPは、KOALA Techが開発するOSLDがモビリティや情報通信端末のボトルネックとなっている屋外環境下での視認性を解決することを期待し、既存株主からの株式譲受による株式取得21,001,680円と、第三者割当増資による78,997,800円の、合計約1億円の新規投資を実行いたしました。

株式会社KOALA Tech 概要
設立    :2019年3月22日
事業内容  :有機半導体レーザーダイオードOSLDの研究開発
本社所在地 :福岡県福岡市
代表取締役 :ファティマ ベンシュイク
HP: https://www.koalatech.co.jp/

京都大学イノベーションキャピタル株式会社について
京都iCAPは、京都大学 100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP 2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャーに投資することとしています。

【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
TEL:075-753-7588  FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp

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