- 2025.2.13
- 投資関連
株式会社JiMEDへの新規投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:楠美公)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)は、国立大学の研究成果を活用するベンチャー企業である株式会社JiMED(本社:大阪府吹田市、代表取締役:中村仁)に対する投資を実行いたしました。
今回の投資の概要
JiMEDは、大阪大学の平田雅之教授が中心となり設立したスタートアップであり、ワイヤレス埋め込み型BCI(ブレイン・コンピュータ・インターフェイス)の実用化に取り組んでいます。
ワイヤレス埋め込み型BCIとは、頭の中に埋め込んだ小さなセンサーが利用者の脳波(脳の活動電位)を読み取り、その情報を無線で外部デバイスに送信する技術です。この技術を用いることで、病気や障害により言葉やジェスチャーによるコミュニケーションが難しい方がコンピューターでカーソルを動かしたり文字入力ができるようになり、表示デバイスを介して発声やジェスチャーによる意思疎通を可能とすることを目指しています。さらに、電動義手や義足を動かすことや、視覚や聴覚を補助することへの応用も研究されており、医療分野での利用が期待されるデバイスです。
平田教授はワイヤレス埋め込み型BCIの臨床研究において、ロボットアームの操作や意思伝達装置よる文章の作成など様々なProof of Conceptの検証を世界に先駆けて成功させてきました。JiMEDは今回の資金調達を基に臨床試験で使用するデバイスの製造および非臨床安全性試験を実施し、来年度中の臨床試験開始を目指しています。
京都iCAPは、JiMEDが実用化に挑戦しているワイヤレス埋め込み型BCIの高いポテンシャルを評価し、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ及びグリーンコア株式会社と協調し、総額3.5億円の第三者割当増資のうち1億円の投資を実行いたしました。
株式会社JiMED 概要
設立 :2020年3月
事業内容 :Brain Computer Interface技術により身体制約を解放する体内埋込型デバイスの研究開発
本社所在地:大阪府吹田市
代表取締役:中村仁
HP:https://www.jimed.jp/
京都大学イノベーションキャピタル株式会社について
京都iCAPは、京都大学 100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のKYOTO-iCAP2号ファンド(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP 2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発ベンチャーに投資することとしています。
【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
TEL:075-753-7588 FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp