- 2025.4.23
- お知らせ
京都フュージョニアリングファウンダーの長尾氏をECC-iCAPのCEO(Chief EIR Officer)として起用
京都iCAPが京都フュージョニアリングファウンダーの長尾氏をECC-iCAPのCEO(Chief EIR Officer)として起用。日本最大のEIR100名体制を築き、グローバルスタートアップ創出を目指す。
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下、京都iCAP)は、日本発の核融合スタートアップである京都フュージョニアリング株式会社(以下、京都フュージョニアリング)を設立した長尾 昂氏が、当社の創業人材コミュニティ「Entrepreneur Candidate Club(以下、ECC-iCAP)」のCEO(Chief EIR Officer)として就任することを発表します。ディープテックスタートアップ設立において重要となる起業人材の採用を強化するとともに、グローバル展開可能なスタートアップ創業数の最大化を目指します。
ディープテックスタートアップの興隆と経営人材課題
政府が掲げる「スタートアップ育成5カ年計画」において、ディープテックは次世代の産業の核となり得る新産業分野創出の期待を背負っています。その中で、ディープテックスタートアップの創業においては、研究者の高度な専門知識を理解し、その社会実装を担うことができる経営人材の確保が大きな課題となっており、企業で活躍する経営人材を大学発スタートアップに誘引するため、数多くのアクセラレーションプログラムや客員起業家(Entrepreneur In Residence 以下、EIR)制度の充実が図られています。
【ご参照】
経産省による客員起業家(EIR)制度の活用に関するガイダンス(https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/startup_eir_guidance_vF.pdf)
京都iCAPの創業エコシステム
京都iCAPは2014年の会社設立時より創業エコシステムの構築に力を入れており、創業人材コミュニティ「ECC-iCAP」を運営してきました。ECC-iCAPから創出されたスタートアップは累積24社となり、また一昨年から運用を開始したEIR制度では、現在25名の起業人材が事業化検討及び創業準備を進めています。
長尾CEO就任の背景
京都iCAPは国内有数のディープテック創業エコシステムを築いており、多数のディープテックスタートアップを設立・支援してきました。今後、より多くのスタートアップ設立を支援するとともに、グローバルマーケットへのスタートアップ進出事例を増加させるために、経営人材に対して適切かつ効果的な助言を提供できる人材が必要と判断し、ECC-iCAP出身の起業家であり、グローバル展開するディープテックスタートアップのファウンダーでもある長尾氏をECC-iCAPのCEOとして起用することといたしました。
長尾 昂CEOの紹介
2019年に創業者として京都フュージョニアリングを設立。代表取締役社長、会長を歴任し、ラボスケールの研究開発を起点に核融合事業を立上げ、累計130億円超の資金調達、120名以上の人材採用、英・米子会社の設立などを推進。同社で培ったノウハウによりスタートアップ支援やアントレプレナー教育などにも活動の幅を広げています。
同社設立以前には、Arthur D. Little Japanにて新規事業などの戦略コンサルティング、エネルギースタートアップである株式会社エナリスの東証マザーズ市場(現、東証グロース市場)上場、資本業務提携、R&D等を主導。京都大学 修士(機械理工学)。
長尾 昂CEOからのコメント
日本がより一層の発展を遂げるには、ディープテック領域による新産業創出が必要と考えます。しかし、ディープテックスタートアップを経験した経営者はそれほど多くないため、次世代の起業家にとっては適切な助言やネットワークを得る機会が限られるのが現状です。そこで、私の経営経験や知見をこれからのディープテックスタートアップ経営者や起業家志望の方に共有することで、彼ら彼女らの成功に貢献したいと考えています。私の夢は、「技術で産業を創ること」です。幅広い技術領域をもつ京都大学・京都iCAPですので、私にとってもチャレンジですが、できる限り再現性の高いスタートアップ経営について研究を深め、皆さまに伝えられれば幸いです。
京都iCAP代表取締役社長 楠美 公からのコメント
この度、京都iCAP発のスタートアップである京都フュージョニアリングの創業者であり、同社を世界的な核融合技術企業へと成長させた長尾氏が、ECC-iCAPのCEOとして参画することを心より歓迎いたします。
ECC-iCAPは、京都iCAPが構築してきた創業エコシステムの核として、研究成果の社会実装を志す起業家が集い、切磋琢磨しながら世界を変える技術の事業化を加速する場になっております。長尾氏は、自らがディープテックスタートアップの創業者として資金調達、組織づくり、グローバル展開を推進した経験を持ち、まさにECC-iCAPのビジョンを体現するリーダーです。長尾氏の知見とネットワークが、次世代の起業家たちの挑戦を後押しし、京都発のディープテックエコシステムの発展をさらに加速させることを確信しています。
ECC-iCAP及びEIR制度について
京都iCAPではECC-iCAP会員及びEIRを募集しています。当社の企業人材コミュニティに参画を希望される方はこちらよりご応募ください。
https://www.kyoto-unicap.co.jp/recruit/
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(京都iCAP)について
京都iCAPは、京都大学 100%出資子会社として、京都大学を中心とした国立大学から生まれた研究成果を活用する企業を対象に投資やその他の事業支援を行っております。当社は現在、総額160億円のイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)(2016年1月設立)と総額181億円のイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP2号ファンド」)(2021年1月設立)を運営しています。KYOTO-iCAP 1号ファンドの満期は最長20年、KYOTO-iCAP 2号ファンドの満期は最長17年に設定しており、基礎研究に強みを持つ京都大学の研究成果の実用化を長期にわたって支援することが可能となっています。また、KYOTO-iCAP2号ファンドでは、一部資金を京都大学以外の国立大学発スタートアップに投資することとしています。
【お問い合わせ先】
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
〒606-8317 京都市左京区吉田本町36番地1
事業企画部長(広報担当) 河野修己
TEL:075-753-7588 FAX:075-753-7592
E-mail:info@kyoto-unicap.co.jp