- 2017.12.25
- 投資関連
サイアス株式会社への追加投資について
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:室田 浩司)を無限責任組合員とするイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業であるサイアス株式会社(以下「サイアス」)(本社:京都市左京区、代表取締役:等泰道)に対する追加投資を実行いたしました。
〇サイアスへの投資実行について
サイアスは、患者自身の細胞傷害性T細胞(キラーT細胞、CTL)を基にしたヒトiPS細胞を用いてT細胞を再生し、がんや感染症に対するT細胞療法の実用化を目指す再生医療ベンチャーです。患者の腫瘍組織や末梢血に浸潤したキラーT細胞は、がん細胞を認識して特異的に傷害する働きを持ち、培養・増殖させて移植することで抗腫瘍効果が期待できますが、体外で培養・増殖させることが難しいという問題がありました。このキラーT細胞を一旦、iPS細胞に初期化することで、再び細胞傷害活性を有するキラーT細胞に分化・誘導でき、かつ大量に増殖することができます。サイアスではこの技術により世界初の再生T細胞(T-iPS細胞)による免疫療法の実現を目指しています。
同社は、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)金子研究室(金子 新准教授)と共同研究契約を締結し、「Generation of Rejuvenated Antigen-Specific T Cells by Reprogramming to Pluripotency and Redifferentiation」(Cell Stem Cell)等の論文に基づく幅広いT-iPS細胞関連技術のライセンスを受けながら、T-iPS細胞の自家療法への応用に向けた開発を進めています。
京都iCAPでは、京都大学の重要な研究成果のひとつであるiPS細胞技術を用いて、近年大きく期待の高まるがん免疫療法のひとつのアプローチとして、再生T細胞療法を一日も早く患者に送り届けようとするサイアスの挑戦が有する社会的意義を評価し、今般、更なる研究開発の進展と前臨床試験に向けた準備のための資金として150百万円の追加投資を実行いたしました。
サイアス 概要
設立 | 平成27年8月24日 |
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事業内容 | 再生T細胞(T-iPS細胞)によるがん等の治療法の開発 |
本社所在地 | 京都市左京区 |
代表取締役 | 等 泰道 |