- 2018.5.15
- 投資関連
株式会社aceRNA Technologiesへの投資実行について
株式会社aceRNA Technologiesへの設立投資の実行について
〜Entrepreneur Candidate Club(ECC-iCAP)から第1号の起業案件が誕生〜
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:室田 浩司)を無限責任組合員とするイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業である株式会社aceRNA Technologies(アセルナテクノロジーズ、以下「aceRNA」)(本社:京都市左京区、代表取締役:進照夫)に対する投資を実行いたしました。
〇aceRNAへの投資実行について
aceRNAは、京都大学iPS細胞研究所の齊藤博英副所長が開発した人工RNA分子によるプラットフォーム技術(以下「RNAスイッチ」)により、再生細胞医薬品の精製や創薬事業を行う企業です。
iPS細胞やES細胞などの多能性幹細胞は、分化工程を経て再生細胞医薬品として用いられます。分化工程で未分化の幹細胞が残存すると癌化の危険性があるため、iPS細胞やES細胞の実用化には、未分化幹細胞の除去技術が必須とされています。また、分化細胞を安全かつ均一に精製することも必要です。RNAスイッチは未分化細胞を選択的に殺傷もしくはラベリングすることが可能で、分化細胞の大量生産にも応用できることから、再生細胞医薬品の安全性や品質を向上させる重要な技術として、医療への貢献が期待されています。
aceRNAは、京都iCAPが設立・運営している起業家のための組織である「Entrepreneur Candidate Club」(ECC-iCAP)の会員から経営チームが誕生した初めての事例です。RNAスイッチの実用化に興味を持つECC-iCAPの複数の会員と齊藤教授ら研究者が事業化の議論を重ね、共同での創業に至りました。
なお、aceRNAの創業に際しては、京都市及び公益財団法人京都高度技術研究所の「KYOTO発起業家育成プログラム」のサポートを受けており、産官と京都大学の研究成果を活用した今後の起業モデルの1つとしても注目されます。
京都iCAPは、今後のマイルストンの達成を前提条件として第三者割当増資および社債を引き受ける総額8,050万円の投資契約をaceRNAと締結。今回、創業者らとともに総額500万円の設立投資に参加し、50万円の投資を実行しました。また、投資と同時に社外取締役1名を派遣し、経営全般への支援も行います。
株式会社aceRNA Technologies 概要
設立 | 2018年4月 |
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事業内容 | RNAスイッチ技術による細胞精製製品の開発と創薬 |
本社所在地 | 京都市左京区 |
代表取締役 | 進 照夫 |