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  • 2018.7.12
  • 投資関連

クオリプス株式会社への投資について

京都大学イノベーションキャピタル株式会社(以下「京都iCAP」)(本社:京都市左京区、代表取締役:室田 浩司)を無限責任組合員とするイノベーション京都2016投資事業有限責任組合(以下「KYOTO-iCAP1号ファンド」)は、京都大学の研究成果を活用するベンチャー企業であるクオリプス株式会社(以下、クオリプス)(本社:東京都中央区、代表取締役社長:飯野 直子)に対する投資を決定いたしました。

○今回の投資の概要
クオリプスは、大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科学の澤芳樹教授の研究成果を基に設立された再生医療ベンチャーであり、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した心筋シートの実用化に取り組んでいます。現在、重症化した心不全に対する有効な治療法は心臓移植か補助人工心臓装着しかありませんが、iPS細胞由来心筋シートを患者さんの心臓に移植することで、症状の改善が期待されています。

クオリプスは大阪大学に設置した最先端再生医療学共同研究講座(以下、共同研究講座)を基盤に研究開発を実施しており、昨年10月には第一三共株式会社と共同研究開発 契約を締結しました。現在は大阪大学主導の治験に必要なiPS細胞由来心筋シートの製造法の改良と確定に向けた検討を進めています。また、治験用製品供給体制の構築ならびに細胞製造施設に関する構想の具体化に向けた活動を開始しています。

京都大学とクオリプスは今後、iPS細胞に関する基本特許のライセンス契約を締結する予定です。また、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)が構築した「iPS細胞ストック」から、心筋シートの原料となる高品質のiPS細胞を供給いたします。なお、CiRAは、iPS細胞由来心筋シートに関して大阪大学と共同研究も実施しています。

京都iCAPは、難治性疾患である重症心不全の新たな治療技術の開発に挑戦するという社会的意義や京都大学の発明品であるiPS細胞の実用化促進に資する点などを高く評価し、クオリプスが実施する第三者割当増資を第一三共株式会社、テルモ株式会社などと共 に引受けることとしました。増資総額約10 億円のうちKYOTO-iCAP1号ファンドは2億1000万円を投資いたします。今後はiPS細胞由来心筋シートの一日も早い上市とクオリプスの早期上場に向け、他の株主と一致協力して支援を行って参ります。

クオリプス株式会社 概要

設立 2017年3月
事業内容 新規心不全治療技術の開発
本社所在地 東京都中央区
代表取締役 飯野 直子

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